まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

東京皇帝☆北条恋歌11

東京皇帝☆北条恋歌11 (角川スニーカー文庫)

東京皇帝☆北条恋歌11 (角川スニーカー文庫)

ストーリー
裏切り者に気をつけろという四菜の言葉が気になる一斗の元に飛びこんできたニュース。
それは、来珠とゆかり子が宰相と帝国軍最高司令長官に就任するというものだった。
なりゆきで来珠の第2秘書になり、修羅場に巻き込まれつつ“進化の塔”の秘密を解き明かしていく一斗だが……。



10巻、11巻とまとめて読みました。9巻が出たときから読んでなかったので2年ぶりくらいになりますが、驚くほど面白かったです。
というか11巻が待ちに待った展開すぎて最高でした。いやあ、やっぱり来珠だよ! 来珠がいないと始まらないんですよ!


今回は200ページ超の本編と、短編2本が入ったボリュームたっぷりの1冊。
上にも書きましたが、まさに来珠のターンというべき巻になってました。本編でもようやく来珠が一斗と絡み、短編2本の主役も来珠という大盤振る舞いっぷり。
いやあ、過去編から新世界編と来て、全然来珠に活躍の機会がなかった(そのくせ恋歌ちゃんの出番はいっぱいある!)ので来珠派の私としてはたいへんやきもきしていたんですけど、一気に満たされました。
内容の方も、まあ来珠たちの記憶がないというところは違うにせよ、前の世界での修羅場な日常を思い出すようなギャグパートがたくさんで、懐かしくも楽しかったです。
もちろん来珠以外のヒロイン陣も元気でした。夕鶴は元気すぎました。いつものことですが。
雪絵が今までにいなかった感じの立ち位置でおいしいキャラでしたね。一斗が女の子に対してこんな態度を取るなんて! 恋愛には発展しそうにないけれど、ある意味で一斗との距離がいちばん近いヒロインかもしれません。
まさかのあの子も再登場したし、地味に好きなリセエールも出てきたし、ヒロイン大集合のにぎやかな会話劇を存分に楽しみました。リセエールお母さん大好き!「お母さんじゃないのよっ!!」お母さんに叱られた。 ←これが好き。
もっとも、ストーリーの方はなんだかんだでまたも衝撃の展開だったんですけどね。といってもここ最近は「衝撃の展開」続きだし、正直何がどうなってんのかよく分かってないんだけれど、なんとなく読めてるからそれでいいんじゃないかなとも思います。


ご褒美短編では来珠と一斗の海辺でイチャイチャ(もれなく修羅場付き)が、「南徳原来珠の野望」前後編では前の世界で来珠がどのようにして宰相に上り詰めたのかが描かれました。
来珠とゆかり子、恋歌との出会いは興味深かったし、何より来珠とパートナー・早苗とのほろ苦い友情劇が素敵でしたね。
当時の恋歌はまだまだ大物の風格を見せていたのに、今や……どうしてこうなった。いや、大して変わっていないような気もするけれども。
一斗のいない短編というのもこれはこれで乙なものです。こういう過去編は大歓迎、どんどんやってもらいたいですね。


さて、毎度ながら先のまったく見えないストーリー。いったい次はどうなることやら。
とりあえず誰だったか覚えてないキャラが増えてきたので、どこかのタイミングで読み返したいものです。余裕があれば……。
ともあれ、次巻も楽しみにしています!


相変わらずどこまで異世界の設定を作っているんだかさっぱり分からない。行き当たりばったりのような気もする。