まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(7)

ストーリー
文化祭以来、教室内でさらに微妙な立ち位置になった八幡。
ところが京都への修学旅行を前に、意外な人物から奉仕部へと「恋の相談」が持ちかけられる。
特に有効な作戦も浮かばぬまま、京都へと旅立つ一同だったが……。



文化祭の次は修学旅行。大型イベントが続いて、学園モノ好きとしては嬉しい限りです。
とはいえ我らが主人公は比企谷八幡、ロマンス溢れる修学旅行だからといって、そう簡単にラブコメに流れるわけもありません。
いや、分かってたんです。分かってたはずなんですけどね。どうしても期待しちゃうじゃないですか。
まあ、結衣とのちっちゃなニヤニヤシーンがいくつかサービスされていたのでそっち方面もとりあえずは満足なんですが、どうしてこう、最後まで笑顔を保つことができないんでしょうかね。八幡という奴は。


出だしからめちゃくちゃ胸が痛い。クラスメイトからの距離の置かれ方が妙にリアルで凄く嫌です。
八幡は八幡で、全然気にしてない風を装いつつわりとダメージを受けていることが伝わってきちゃうから、もうなんというかいたたまれない。勘弁してください……。
こんなクラスにいたらそれだけで気分が滅入りそうなものだけれど、それに比べて奉仕部の居心地の良さよ! ああ、こうやってマイノリティは狭きへ深きへと逃げこんでゆくのだなあ……なんて思わず悟りかけました。
しかしリアルはそんな安息の地までも構わずに追いかけてくるもの。ああやだやだ。
八幡を悪く言う相手を冷たく突き放す雪ノ下さん超かっけえと思いつつ、しかしこの戸部のあっけらかんとした様子を見ていると憎むに憎みきれないからリア充ってずるい。


葉山といい、三浦といい、海老名さんといい、それぞれ色んなことを考えながら学校生活やってるもので。脳がパンクしちゃわないんでしょうかね。
全員の要望を聞き入れた結果の最善の行動がこれになるというのがまた。やってらんないですよねえ。
まあ個人的には、文化祭のときに比べればずっとスマートなやり方のようにも思えるんですけれども、それでもやっぱりモヤモヤと煮え切らない何かが残って、お世辞にも良いとは言えない後味でした。
雪ノ下も結衣も、本当に優しいんだろうと思います。優しいからこそ受け入れられないわけですが。
場所が変わっても場面が変わっても八幡だけは変わらない。変われない。いつか変わるときが来るのでしょうか。キーパーソンは結衣なんじゃないかと勝手に思っているのですけれども、期待しちゃってもいいのかなあ。今後の展開に注目です。


ドラマCDはまだ聴いていませんが、「ぼーなすとらっく!」の方は先に読んでしまいました。本編とのテンションの差にどんな顔したらいいか分かりません。面白かったのは確かなんですけど。時系列的にも、いっそ先にこっちを読んでしまった方が良かったのかもしれない……。
結衣が可愛かったのでもうなんかどうでもよくなってきました。アニメの結衣も楽しみ。


見開きの雪ノ下さん怖すぎて夢に出そう。