まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

聖断罪ドロシー02 魔神と少年とかわいそうな魔法使い

ストーリー
逃避行を続けるドロシーとカルアは、荒ぶる魔神の脅威にさらされている村に行きつく。
村を救おうと一人息巻くドロシーだったが、その魔神こそ、暗黒期の戦闘兵器《虚神》だった。
その巨体を持て余すカルアの前に、妙に色気を振りまく魔法使いエルチネが現れて……。



主人公が魔法使いのファンタジー、私は大好きなのですが、探してみると意外と数が少なくて、貴重に感じています。
といってもカルアは、魔法使いというわりには肉体派のような気もしますけれど。
新キャラ・エルチネが登場しました。なんとまたしても魔法使いです。わたくしおおよろこび。
どうやらそこそこ強力な魔法使いのようですが、エルチネに比べるとカルアはさらに強力な魔法使いのようで、やっと彼の凄さがなんとなく分かってきたような気がします。やっぱり比較対象がいないと、本当の強さというものは分からないものですね。特に魔法なんていう、ファンタジーなものに関してはね。


ドロシーは相変わらずめんどくさ可愛い女の子でした。もうほんとめんどくさい。常々めんどくさい女の子ほど可愛いと言っている私でも、これはめんどくさいと思います。
逃走中の身でさえなければ、誰でも助けようと思う、心優しい女の子なんですけどね。
自分で助けることができればさらに良かったのですが、その力がないから、助けることだけ決めてあとはカルアに任せてしまうあたりも、実に迷惑。大変ですね、カルア君。
でも、心の中でグチグチ言ったりすぐに逃げ出そうとしたりするわりには、結局最後まで付き合って人々を救ってしまうんだから、カルアとしても意外と満更でもないのかもしれません。そもそもドロシーについて行ける時点で、相当面倒見の良いタイプだということは予想できますしね。動物好きというのにもなんとなく納得。


アダムヘッドの力が明らかになりました。なるほど大した力ではありますが、それでも敵を圧倒するというほどでもなく。
これまた比較対象の話になりますけれども、アダム同士で戦っていたり、アダムとカルアが戦っていたりすると、たぶんどっちもかなり強いのでしょうが、見かけでは両方大したことないように感じられてしまうのが少し残念です。
最後の、あの魔法は良かったですけれどね。圧巻でした。詠唱も格好良かったです。
おそらく、これからもアダムはどんどん出てくるのでしょうが、そのたびにこんな大掛かりな魔法を使うわけにもいかないし、どうするつもりなのでしょうか。


「えっ」と思わず声が出てしまうような、まさかの終わり方でしたが、次はどんな展開が待っているのでしょう。
個人的には、今回出番の少なかったアンナマリーとシズが活躍してくれると嬉しいですね。
なんだかんだで見込みのある新メンバー・ロカにも期待大であります。楽しみ。


あとがき読んでいたらお腹が減ってきました。