まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ!5

ストーリー
洋服の助言をもらおうと桃に電話したところ、逆に助けに来て欲しいと呼び出されてしまった柏田。
桃がいるラクーアに着いた柏田は、迷子らしき小さな女の子に遭遇する。
柚子という名前のその女の子は、なんと桃の妹で……。



桃、小豆、あかり、ムラサキさん、鈴木、長谷川と、各キャラと柏田とのエピソードが載っている短編集。こうやって並べるとまるで鈴木がヒロインのひとりのように思えてきます。いかん、あかりがハッスルしてしまう。
それはそうと、表紙をご覧ください。幼女です。みんな大好き幼女がいます。これは幸せの予感がしますね。


1章は桃と、桃の妹・柚子との遊園地デートのお話。表紙の幼女は柚子ちゃんでした。
呼ばれたんだか呼ばれてないんだか分かんないような電話でホイホイ駆けつける柏田さんの奴隷根性には感服させられますが、相手が美少女なら仕方ないですよね。結果的に美少女姉妹と遊園地デートができるのだから、柏田大勝利といったところです。
柏田のことを嫌っている柚子ちゃんから聞かされる、桃の柏田への評価にニヤニヤしました。どうやら桃も、相手が妹だと口が緩んでしまうようですね。恋ヶ崎家での会話が見てみたい。
柚子ちゃんが隣にいると、いちいち桃の行動に解説がつけられるので、鈍感な柏田にも分かりやすくて実にいいですね! ブラ透けくらい察してやれよとは思いますが、まあそれはそれ。観覧車でのことといい、いつにも増して可愛い桃が見られてよかったです。
きっちり柚子ちゃんも落としてミッションコンプリート。この子、5歳にして既に男を誘う手管を知っている……末恐ろしや。
2章は小豆ちゃんとのコスプレデートのお話。
いくら貸しスタジオになっているとはいえ、うら若き男女がラブホテルの一室でコスチュームプレイ……なんか違う意味に聞こえてくる! 不潔!
小豆ちゃんにセーラー服を着せてベッドに寝かせるまでの流れがスムーズすぎて、いよいよ柏田さんのリア充力に磨きがかかってきたなあと思いました。
3章は長谷川家に桃と小豆ちゃんが遊びに来るお話。語り手は柏田妹・あかり。
美少女ふたりに脅威を感じて焦りまくる隠れブラコンのあかりが可愛らしい内容となっています。しかしそれ以上に、柏田の秘蔵の品を目にして平然と分析を加えていく小豆ちゃんが素敵。こんな女友達が欲しい。でもちょっと怖い。
4章はムラサキさんと徹夜で漫画を書くお話。年上の女の魅力満載の一遍でした。
この人、もはや自分の魅力を分かった上で柏田を釣りに来てるとしか思えないんですけど、どうなんですかね。もしそうだったとしても喜んで釣られに行くでしょうけどね!
何も知らないような顔をしておいて、実は一番侮れない人物だと思います。18禁漫画を手伝わせたのも絶対わざとですよ。違いない。ああ、ムラサキさんの手の平で転がされたい。
5章は鈴木とのアキバデート(?)のお話。
BLのあれこれは、まあどうでもいいんですけど、前回ちょっとだけ登場した鈴木姉のことが、いよいよ気になってきますね。
鈴木は桃の片思いの相手なのだから、もっと物語の本筋に絡んできてもいいと思うのですが、肝心なところでいつもすり抜けられて、なかなか情報が明かされないんですよねえ。
6章は長谷川との文化祭デートのお話。しかし柏田さん、どんだけデートに行けば気が済むんでしょう。
よく見たら、文化祭へ行く用の服を買うために、また桃とさらっとお買い物なんぞに出かけているし、お前もう十分すぎるほどリア充だろうと言いたい。むしろタイトルを変えるべき。『おまえをオタクにしてやるけど、俺はもうリア充だぜ!』とかでひとつ。
長谷川の中学時代の友人・莉緒が登場しました。長谷川さん、長年の友人にはだいぶ対応が異なるようで、かなりSっ気が混じっておりました。これはこれで悪くないですね。
しかし、長谷川とオタク趣味の間にはやはり何かの因縁がありそう。柏田の趣味がバレてしまったとき、彼女がどんな反応を見せるのか、楽しみでもあり、怖くもあり。
ラストで意味深な予告もされていたことですし、いよいよ次の巻への期待が高まります。柏田はいったい誰と付き合うことになるのでしょうか。わくわく。


とりあえずカラオケでバイトを始めればいいのだろうか。