まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

ロウきゅーぶ!(11)

ストーリー
真帆のお父さんの計らいで、小さいながらも初めての大会に参加することになった慧心女バスの5人。
大会に向けての猛練習に励む日々の中、昴の誕生日が近づいていた。
5人からお祝いしたいと言われた昴は、長谷川家の誕生日パーティに小学生たちを招待するが……。



前巻からずいぶんと長い間待ったような気がしていましたが、調べたらまだ8ヶ月しか経っていませんでした。今までの刊行ペースが優秀すぎただけですね。他作品も書いていたし、メディアミックスのこともあるし、忙しかったのかもしれません。あ、アニメ2期決定おめでとうございます。
待った分だけ、読む前の期待が大いに高まった今回ですが、前半は長谷川家のニヤニヤ満載誕生日、後半はバスケ大会にて5年生チームとの熱き戦い、まさに萌えと燃えが同居した、実に楽しい1冊でした。
内容については後でいいとして、取るものもとりあえず、表紙を凝視するとしましょう。ああ、もっかんは可愛いなあ。超可愛いなあ。ガーターベルトがけしからんですなあ。黒ソックスに包まれた足の指の形がまた素敵ですなあ。
次にカラーピンナップ。おや、天使が(ゴシゴシ)なんだ、ひなたちゃんでしたか。お兄ちゃんびっくりしちゃったよ。もう。


さて、早速おかしなことを書き散らしている気がします。いえ、これは違うんです。全て昴さんの影響なのです。そうですとも。
実際、私などまだまだ、昴さんの足元にさえも及ばないことが、改めて明らかになりました。この人、本物です。
いやほんと、ちょっとどうしちゃったのかなっていうくらい、今回の昴さんは小学生愛に満ち溢れていて、名言がいくつも飛び出しました。同時に私の目玉も飛び出しました。
キーワードは「ライフ」「汗」「うどん」です。これ以上は何も言えません。ただ、昴さんは、いや、昴先生は、遂に何かの壁を超えられてしまった。私たち凡人には及びもつかないような、新次元へと旅立たれてしまった。それだけは確かです。警部が動き出す。


たっぷり何十ページも使って描かれた、5年生たちとの因縁の対決は、初めにも書いたとおり、大変熱い試合になりました。
智花、真帆、紗季、愛莉、ひなたの5人と、ミミ、竹中姉妹、雅美、かげつの5人。そして昴と葵。
ただのチームとチームのぶつかり合いではありません。それぞれ相手チームにライバルがいるために、個人対個人の戦いもたくさんありました。もちろん大切なチームプレーだって豊富でしたから、小学生たちの色んな動きが見られて、大満足。
中でもやはり、智花とミミのスーパープレーヤー同士のバトルは、バスケをよく知らない私でも手に汗握る迫力がありました。
そう、6年生チームは当然、5年生たちにも以前の試合からの成長が十分に見られましたね。これも葵の指導の賜物ですか。
昴と葵は、長年一緒にバスケをしてきた仲間で、だからこそお互いの手の内もよく知っているので、コーチとしてもいいライバルになり得るのですね。今までは昴の相手の隙を突く作戦で勝ってきた6年生チームですが、今回は葵の立てた作戦に引っかかっていて、ああ、これは一筋縄ではいかないなと、そう直感させられました。
やっぱり、ライバルというものはいいものです。そういう相手がそばにいるだけで、知らず胸が熱くなってきますよね。


本気と本気をぶつけ合って、やっと少し前に進んだ感のある、6年生と5年生の関係。
一方で、また新たな火種が、知らぬ間に生まれてしまったようです。5年生もライバルですが、そういえば、あちらも因縁の相手でしたよね。
新たな経験を積んで、また少し強くなった慧心女バス。次の試合で彼女たちがどんな姿を見せてくれるのか、楽しみで仕方ありません。
それから、地道に、しかし順調に進みつつある昴さんと智花の関係の方も、今後に向けて、大いに期待させていただきます。じれったいですね。でもそれがいい。


ちょっとお吸い物飲んでくる。