まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

生徒会探偵キリカ3

生徒会探偵キリカ3 (講談社ラノベ文庫)

生徒会探偵キリカ3 (講談社ラノベ文庫)

ストーリー
期末試験の結果が貼り出され、クラス内での成績が最下位だと知ったひかげ。
追試も決まってしまったため、役員たちに教わりながら勉強をすることに。
そんな中、学園内でカンニング疑惑が持ち上がって……。



面白かった! 相変わらず会話のテンポが素晴らしくて、ただただ笑いながら読みきってしまいました。
謎解きがメインだけれどそれだけじゃなく、かといってラブコメ一辺倒でもなく、のバランス感覚が実に好みなんですよね。
謎解きも、探偵が解いて終わるのではなくて、ひかげがそこに一手間加えることで事件を解決に導いていくあたり、ひねりが効いていて楽しいと思います。
しかし今回に関していえば、そんな細々したことはほっといて、とにかくキリカが可愛かった……。
いえ、前巻までももちろん可愛かったんですけれども、今回はやたら直接的なデレが確認できました。
これまで、一応建前上は、あくまでひかげが便利だから、一緒にいるのだという体を装っていたと思うのですが、今回の彼女の発言内容はなかなかどうして、全般的にニヤニヤ度が高かったです。
キリカさんったら、これはもしかしたら、本格的に恋に目覚めてしまったのかもしれません。
あとはひかげの方が気付いてくれれば、といったところですが……この分では、まだまだ先は長そうです。そもそも、美園先輩だの朱鷺子さんだの楓花さんだのと、ハイクオリティなライバルたちも山のように揃っていますからね。もちろん一番厄介なのは会長、ではなく、薫くんでしょうけど!
難攻不落なのはキリカの方だとばかり思っていたのに、ひかげの方が難物でしたか。いやはや、参っちゃいますねえ。


カンニング事件と水着事件、大きくふたつの事件が描かれましたが、やはり際立っているのはひかげさんの詐欺師っぷり。
もう「詐欺師」の腕章を作っちゃってもいいんじゃないかとさえ思えてくるくらいです。なんと弁舌爽やかにでまかせを口にすることでしょうか!
しかし、そんなひかげと、凄腕会計にして探偵のキリカが揃っても、まだ太刀打ちできない人間が生徒会の中にひとりいることを忘れてはいけません。
最後に登場した真央さんの「占い」にはドキッとさせられました。おそらく、この物語のラストがどうなるのかを予告しているのでしょうが、ひかげは本当に、あの人に対抗できるだけの傑物になることができるのでしょうか。
あの人は手ぐすね引いて待っています。最終決戦は卒業の直前になるのかな。楽しみでなりません。
ああそれから、美園先輩が今の微妙な立ち位置から抜け出せるのかどうかというところも、気になりますね。
傍目から見ている分には、もうすっかり右腕になっていると思うのですが、こればかりは彼女自身が認められないと、どうしようもないことですから。
美園先輩がしっかり仲間になって、万全の態勢となった彼女と、ひかげ&キリカの頂上対決が、いつか見られることを期待します。
さて、そんな先の話は置いといて、次回は夏休み明け、体育祭の話になりそうですね。
会長が何を狙っているのかは分かりませんが、また一波乱起こることは間違いなさそうです。楽しみ。


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