まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

星刻の竜騎士Ⅷ

星刻の竜騎士(8) (MF文庫J)

星刻の竜騎士(8) (MF文庫J)

ストーリー
冥星石事件で怪我を負い、病院での療養生活を送るアッシュとヴェロニカ。
そんなふたりの元に、シェブロン王国が騎士王オズワルドを処刑しようとしているというニュースが飛び込む。
急ぎフォンティーン城へと帰還し、指揮を執るヴェロニカだったが……。



とりあえずピンナップのイラストを見てひと言。オスカーさんちょっとダイナマイトボディすぎるんじゃないですか。
胸部にこんな質量の物を抱えていたら男装なんかできないでしょう。物理的に。まったく……ごちそうさまです!
カラーイラストを眺めていると安定の桃色まっしぐらな内容にも見えますが、今回はわりと巻を通じてシリアスだったように思います。
もちろん、だからといってサービスシーンがないわけではありませんけれども。初っ端からヴェロニカ王女が全裸を披露しているし、ちゃんと触手シーンのイラストも完備されているのでご安心。もはや様式美ですね。
恋愛方面では、エーコとナヴィーが押せ押せムードでした。すっかりメインヒロインとして定着した感のあるエーコとのやりとりは、ただのイチャイチャではなくて、騎士とパルとの絆を感じさせ、心が温まるようです。
ナヴィーに関しては、ううむ、エーコにとってはシルヴィア以上に手強い相手になるのではないでしょうか。アッシュさんはナヴィーの色気に弱すぎる。あ、もしかして竜族フェチなんですか? もしくは角フェチ?


未だかつてない危機に見舞われたアンサリヴァン市、そしてロートレアモン騎士国。
頼みの綱の竜たちを操られてしまっては、手も足も出すことができません。
そんな中、冥星石の力を自らのものとしてさらなる成長を遂げたオスカーや、襲撃者をひと息に一掃してのけたコゼット、思考を乗っ取られる前にレベッカに聖騎甲を託したクー・フリンなど、それぞれの場で活躍を見せるキャラたちが本当に格好良い。
エーコによる、シルヴィアへのプレゼントは、予想外だったけれど素晴らしいものでしたね。
もうエーコも、守られてばかりの幼竜ではなくて、皆と一緒に戦う仲間なのだということを強く印象付ける出来事だったと思います。


さあ、遂に戦いのときがやってきました。ええとなんですか、怪獣大決戦ですか。改めて凄いなエーコさん!
アヴァロン聖竜皇家の末裔であるエーコに秘められた力。そして、竜と騎士という立場以上のもので結ばれたアッシュとエーコ
やっと、待ちに待った「エーコに乗るアッシュ」という場面を見ることができて、とても嬉しいです。
アッシュに乗られたエーコの心中には、真面目な場面にも関わらずニヤニヤしてしまいますね。聖騎甲を贈ったあとも同様。ああ、エーコ可愛いよエーコ! 巨体になっても可愛いよ!
アヴァロンの騎士として覚醒を果たした彼らの前に、もはや敵はないようにも思えるけれど、そう簡単には行かないんだろうなあ。


表紙を飾ったわりに出番が少ないミラベル王女ですが、最後の最後に最高の見せ場が!
いや、めちゃくちゃ格好良かったです。ここぞというタイミングで決めてくれましたね。上に立つ者としての魅力は、姉妹の中でも彼女こそが一番ではないかと思います。
事件の一段落から急転直下、また一気に話が盛り上がってきました。
戦闘だけではなく、政治まで絡みだしたユリエルとの戦いの先には、一体どんな決着が待ち受けているのでしょうか。続きが楽しみでなりません。


期待したけれど、やっぱり竜に乗るイラストはなし。まあ、サイズが違いすぎて厳しいのか。