まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

俺の妹がこんなに可愛いわけがない(10)

ストーリー
桐乃との関係を実の母から疑われた結果、なぜか一人暮らしをすることになった京介。
帰宅条件である模試でのA判定を取るため、友人たちの助けを借りつつ、慣れない生活をなんとか送っていくのだった。
そんなある日、麻奈実発案による引越し記念パーティーが開催されることになったのだが……。



ああ面白かった! 毎巻出るたびにネット上で盛り上がっているのを見ると若干引いちゃって、「後回しでいいかな……」なんて思いつつ、ネタバレが怖いので仕方なく読んでいるのだけれど、読むとやっぱり面白いんだよなあ。悔しいなあ。
特に今回は、大好きなあの子がメインで活躍してくれたこともあって、始終楽しく読みました。俺の妹の友だちがこんなにラブリーマイエンジェル!


妹と異常に仲がいいから一人暮らししなさい。こんなとんがった一人暮らしの理由初めて見たわ!
そもそも兄だけ放り出したらむしろ逆効果じゃないかな。本当に兄妹でラブってたのなら妹の貞操が危険で危ない。
でもお母様がこんなことを言い出すのも分かるのですよ。最近ほんとイチャイチャしまくってますからねこの兄妹。こちらとしては、もうここまで来たら行き着くところまでどんどん突き進んじゃってほしいのですが。
ところで実の妹と結婚した場合、おかあさんは「お母さん」で同時に「お義母さん」になるんですかね。いやどうでもいいけど。
一人暮らしを始めた途端、女の子が次々とアパートに押しかけてきて食べ物だのプレゼントだのを押し付けていく京介さんはもう素直に爆発したらいいと思いました。
桐乃や黒猫、麻奈実まではまだいいとして、あやせや、なんと加奈子まで! 妹の友だちに愛されすぎだろこの男。どういうことなの。
しかも、みんな可愛いしいい娘ばかりなんだよなあ。どのヒロインも魅力的だというのは素晴らしいことだと思います。それだけに、ヒロインがひとり京介の毒牙にかかるたびにこちらのストレスがぐんぐん上昇するわけですけれども。
無意識にヒロインを落としていくジゴロって一番タチが悪いよね。京介なら今すぐにでもヒモとして開業できるような気がします。
そんな京介の未来はまあいいとして、彼を通じて、遂にオタクサイドの友人とモデルサイドの友人がつながったのは大きな出来事でしたね。
全然違う集まりだったのに、ちょっとした接点から人の輪ができて、新しい友だちができていく。素敵なことではないですか。
桐乃が自分のことを隠さずに居心地よく接していける場がこれだけ大きくなったのだと思うと、感慨深いものがありますね。


とりあえず、私の中での加奈子の株が赤丸急上昇でとどまるところを知りません。
ちょっと前まではあんなにやさぐれていたのに、なんですかこの変貌っぷりは。実は一番包容力のあるキャラのひとりなのではないかと思い始めました。
意外に尽くすタイプだったというのもギャップがあって良い。加奈子はてっきりサブキャラだと思っていたのですが、ここにきてまさかの参戦、なんですかね?
そんな加奈子に引き続き、圧倒的なヒロイン力を披露してくれたのは我らがエンジェルあやせたんでした。
いやあ、桐乃は皮肉にも、自分で最強のライバルを作り出してしまったようです。正直誰も勝てる気がしない。
口では嫌々言いつつも、心の中ではうきうきしているのが分かりやすく伝わってきて、何この可愛い生き物。一生愛でていられるわ。


京介の事件解決の方法はどうしてこうも自虐的なんでしょうか。自分を追い込むことが好きなの? ああ、ドMですもんね。
自分がどう言われてもいいから女の子を助けようとする心意気は買います。なんだかんだで努力家でもあるし、そりゃモテるわ。認めたくないけど。
最後にまたこんな爆弾を投下してくれちゃって、伏見先生は本当に読者をやきもきさせるのが大好きなんですね! 早く次の巻を読ませてください! ちくしょう!


京介パパさんが相変わらずの萌えキャラで笑うしかない。