まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

暴走少女と妄想少年6 毎日が大騒ぎ!

暴走少女と妄想少年6 毎日が大騒ぎ! (このライトノベルがすごい!文庫)

暴走少女と妄想少年6 毎日が大騒ぎ! (このライトノベルがすごい!文庫)

ストーリー
武瑠と杏子、二人のカノジョと付き合うことになった善一。
クリスにそそのかされ、遂に待望の初デートへ出かけることに。
しかし、この二人とのデートが、普通のカップルらしいラブラブなものになるはずもなく……。



6巻目にして初の短編集。それぞれ別のキャラを主人公に据えた短編が4本収録されています。
相変わらず軽妙なやり取りが面白おかしく、笑いながら読みましたが、いつもに比べてストーリーが薄味だったような気が。
短編だからというのもありますけど、お話ごとに登場するキャラの数が少ないことも大きな理由じゃないかと思います。
この作品は、個性あふれるキャラ同士のぶっ飛んだ掛け合いが魅力なのだけれど、やり取りするキャラの数が少ないとどうしても単調になりがちです。
その代わり、今まで見なかったような組み合わせでのお話が見られて、それはそれで楽しかったんですけどね。


第一章は、善一と武瑠・杏子の初デートの模様を描いたお話。3人で出かけるのもデートって呼ぶんですかね……?
ただ出かけるだけでもこんな具合で、とりあえず善一はこれから苦労しそうだなあと思いました。まあ、これほどの美少女をふたりも侍らせているのだから、この程度はね。税金みたいなもんですよね。美少女彼氏税。
なかなか可愛いところを見せない武瑠に比べると、杏子はやっぱり可愛い。全然素直ではないのですが、武瑠よりはまだ分かりやすいし。
映画館の場面とか、結構なニヤニヤでした。気持ちを行動に移せるのは杏子の強みですね。普通なら、武瑠はこのままだと置いて行かれそうですが、善一はまだ武瑠一直線なのかなあ。
第二章は、善一と白柳が伊波家に遊びに行くお話。深くを語るまでもありません。このバカップルめ……。
カップル誕生時こそ、応援する気持ちでいっぱいでしたが、今となってはもう見ているだけでイライラします! 幸せそうで何よりだよちくしょう!
未実&桃の姉妹は毎日が楽しそうだなあと思いました。それはそれとして、なんで白柳はノリノリなんだろう。
第三章は、高校の制服を着た綾子先生と遊ぶお話。先生だけは常識人だと思っていたのに。似合うからいいか。
むしろ教師姿の未実さんの方にグッとくるものを感じますが、まあバカップルは放置の方向で。
このプリクラは後々問題になりそうな気がします。なんだかんだで善一は美味しい立ち位置にいるよなあ。
第四章は、クリスの家に善一と紫苑さんがお呼ばれするお話。個人的には一番好きです。
やっぱりねえ、クリスというキャラが素晴らしいんですよ。いるだけで楽しい。天性のギャグ要員だと思います。
そのくせ、紫苑さんが絡むと途端に可愛くなるんだからまたずるい。今回は自宅ということもあって、可愛らしい部分をたくさん見せてくれました。ほくほくです。
ようやくクリスの恋もひとつ前に進んで、これからがますます楽しみですね。それにしても紫苑さん、素敵なお人だ。
ああ、すっかり恒例となっているエロことわざも健在で何より。善一とクリスの会話はなぜ全て卑猥な方向へ向かってしまうのでしょうか。本当にこんな女の子がいたらぜひお友だちになってほしいものですが。


あとがきに「終着」ということばが出てきました。ううん、話は結構進んでいると思うけれど、まだ終わるには早いよなあ。
とりあえずは、善一と武瑠と杏子の三角関係の結末まで、しっかりと見てみたいですね。


ジェイソンさんのイラストが無駄に格好良くて困る。これがナイスミドルか。