まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

ロウきゅーぶ!(10)

ロウきゅーぶ!〈10〉 (電撃文庫)

ロウきゅーぶ!〈10〉 (電撃文庫)

ストーリー
夏休み最終日、昴が家でゆっくりしているところに、いきなり飛び込んできた真帆。
宿題が終わらず、昴に教えてもらおうと家からこっそり逃げてきたのだった。
ところがそれは全て、真帆に自分の力で宿題をさせるため、紗季が仕組んだ計画で……。



表紙のひなたちゃんが狂おしいほどに愛らしい第10巻は、夏休み中のあれこれを描いた短編集。バスケはなし。その代わりにパンツ多めでした。
いやほんと、今ぱらぱらとめくってみて改めて驚いているけれど、イラストのパンツ率が異常ですねこれ。いいことだと思います!


「ひなたとブルマのヌシ」は、真帆のブルマを奪って逃走したヤギ・ヌシをみんなで追いかける話。
ああヤギになりたい。違う。なんてけしからんヤギなんだ。
小学生らしい、元気いっぱいの話で楽しかったです。特に真帆は、小学生にしてもちょっとはしゃぎすぎなくらいの暴れっぷりで微笑ましいですよね。彼女がいるだけでドタバタ展開が生まれていくから、目が離せない。
そして、そんな真帆が必死でヌシとの格闘を繰り広げる中、教室で智花といちゃいちゃしだす昴さんはさすがすぎます。まあ、教え子が教室の机に座っている姿を見たいという気持ちは分かるけれども。
席替えのときのぽかぽかエピソードが良かったですね。周りも彼女たちに協力しているというのがまた素敵。いいクラスだなあ。
ヌシがひなたちゃんにだけ懐いているというのはあれですか、ヤギにも効果は抜群っていうことなんですか。すげえな無垢なる魔性。


「マホラーハウスへようこそ!」は、真帆が用意したお化け屋敷に昴とバスケ部メンバーが挑戦する話。
小学生女子をひとりずつ飲み込んでいくお化け屋敷……何これ怖い。三沢家の人たち、本気出しすぎだと思います。
お化け屋敷だから、ぎゅっとしがみつくくらいはありそうだと思っていたのですが。いやあまったく、サービス精神旺盛な作品ですな!
最終的にこのふたりが残るのはもはや、様式美というものでしょう。いいから早くくっついちゃいなよ。


「逃げ出すマホとそのサキに――。」は、夏休み最終日、宿題が終わらず昴に泣きついてきた真帆を、みんなで応援する話。
5人の仲の良さはもちろん、特に真帆と紗季の、ちょっぴり素直じゃないけれどお互いを思い合っている関係に、頬がゆるみました。
最後にふたりの作文で締めたのは上手いと思います。やられた。それにしても、紗季といい真帆といい、文章センスあるなあ。
あと、智花が謎スキルを炸裂させていましたが、そういうことですか。ちくしょう昴、羨ましいやつ。


女子高生組が登場した途端、反射的にページを閉じてしまうこの症状は何なのだろう。