まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

正捕手の篠原さん2

正捕手の篠原さん 2 (MF文庫J)

正捕手の篠原さん 2 (MF文庫J)

ストーリー
野球部合宿を目前に控えたある日、ソフトボール部から熱血少女の愛理がやってくる。
合宿が終わるまで野球部の練習に加わることになり、ゆるい部の雰囲気を変えようと奔走する愛理。
そしてやってきた合宿の日、深見の画策により、合宿地が無人島に変更されていて……。



1話2ページの軽さと読みやすさはやはり圧巻でした。
作業の休憩にちょっとだけ読もうか、と思いながら、ついついページをめくってしまって、結局一気に読んでしまいます。
そんな風にあっさり進んでしまうのだけれど、終わってみると結構な満足感があって、話数が多い分、実はかなりボリュームのある作品なのだと気付かされますね。
数ページの小ネタの連続でありながら、通して見るときちんとストーリーっぽいものもあって、飽きさせずに最後まで楽しく読ませてくれるのはやはり凄いことだと思います。


守と深見、杏だけに正体がバレている真琴の危なっかしさが実によろしいですね。
熱血部活少女の新キャラ・愛理も登場して、さらに危険度は上昇するばかり。
いつバレてしまうのかとヒヤヒヤするのですが、おかしいくらいにバレない。合宿にまで行ってるのにバレない。あの胸があるのにバレない。摩訶不思議。この野球部どんだけ鈍感揃いなんですかほんと。
あまり期待していなかった水着姿もしっかり披露してくれました。いつも一緒にいる部員たちに普段とは違う目で見られて恥ずかしがる真琴が可愛らしかったです。
その男子たちの中で秘密を知っているのが守だけというのがまたいい。いやあ守さん、おいしい立ち位置だなあ。


トリッキーに動いてお話をかき回してくれる深見ですけれど、今回は意外なヒロイン力を発揮しました。
いつもがおふざけ全開だから、珍しくしんみりした姿を見せられると、こう、胸がむずむずするよね!
守との幼馴染エピソードも良かったです。今まであまりヒロインという感じがしなかったのですが、こうしてみると真琴にも負けていないなあ。
もちろん、いたずらモードの深見も大変魅力的なのですが! ああポッキーゲームで迫られたい!


甲乙つけがたい両ヒロインの間で、朴念仁の塊のような守は、さて、どっちに行くのでしょうね。
真琴も深見もそれぞれ、気持ちを少しずつ見せるようになってきたので、近いうちに何か動きがあるかもしれません。
まあそれはそれとして、次回もまったりと、ゆるいギャグで楽しませてくれるのを期待しています。


毎日のストレッチが羨ましい。