まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

暴走少女と妄想少年5 決戦は文化祭!

暴走少女と妄想少年 5 (このライトノベルがすごい!文庫)

暴走少女と妄想少年 5 (このライトノベルがすごい!文庫)

ストーリー
2学期に入って1か月、来たる文化祭に向けて、竹取物語の演劇を出し物に決定した善一たちのクラス。
配役でもめながらも、杏子がかぐや姫、善一と武瑠がお爺さんとお婆さんをやることに。
ところが案の定、練習中の杏子と武瑠は喧嘩ばかりで……。



ブコメにおける一大イベント、文化祭の回でした。
読む前からわくわくしていましたが、いやまさか、こういう展開になるなんてねえ。


杏子がとても可愛かったです。4巻は武瑠のターンでしたけど、今回は杏子に軍配かな?
指輪のごたごたがあって、一気に距離が縮まった善一と武瑠。そんなふたりを見て、うっすらと何があったのか気付く杏子。
元々杏子は、善一が武瑠を好きだということを知っているし、武瑠が満更でないことも知っているわけです。
そんなふたりが、くっつくとまでは行かずとも、自分を置いて遠くに行ってしまった。
周りにはモロバレだったとはいえ、想いを隠していたということもあって、それ以上突っ込もうとせず、ふたりを応援する側に回って吹っ切ろうとする彼女が実に健気で、きゅんとします。
一方で、クラスの演劇で主役を射止め、そちらに向けて本気の頑張りを見せる杏子。
もしかしたら、諦めた恋への情熱をこちらで発散させていたのかもしれません。そう思うとさらに愛しく見えてきますね。
そんな風に杏子は自分の想いを押し殺して頑張っているのに、こんな追い打ちをかけてくるんだから、本当に善一は罪な野郎ってもんです。
これは落ちるよ。だって格好良かったもの。変態のくせに決めるところではしっかり決めてくるんだもんなあ。ずるいなあ。
修羅場も仕方ない。イケメン行動に対する天からの罰、自業自得というものです。


サブキャラ陣営は相変わらず安定していました。
まずは新キャラ(ですよね?)として登場したクラス委員の西澤さん。リーダーシップとカリスマ性に溢れたザ・委員長といった感じのキャラです。
恋愛自体に参加してくることはなさそうだけれど、今回裏で色々と動かしていたのは主に彼女だったような気もするので、関与してくるつもりは満々なのかも。
武瑠と杏子をクラスに溶け込ませることができたのは凄い。これからもお助け役として活躍してくれるのではないでしょうか。
クリスはいつものクリスでした。全体的にシリアス気味だった中で、彼女のボケとド変態っぷりが緊張を解いてくれます。とてもヒロインの役回りとは思えませんが、彼女はそれでいいんです!
そろそろ「クリスのエロ化ことわざ集」が欲しい。常々言っていますが、作者はことわざをエロく間違える天才だと思います。どんな天才だよ。
白柳と伊波さんは、もうこいつら、無人島かどこかに隔離してくれないかな……!
ニヤニヤとかそういうのを超えて、いらっとくるレベルでいちゃついていらっしゃいます。はいはいおっぱいおっぱい。


帯で三角関係に決着とあったけれど、流石にこの決着は予想外でした。これからどうするの。
とりあえず善一は命に危険に晒されていますけども、まあそれは置いておいて。
現状、とても杏子に勝ち目はないように見えますが、そんな彼女も幸せな結末を迎えられるように応援していきたいな。
6巻はコメディ分大盛りということで、より一層楽しみに、待ちたいと思います。


電車内で読んだらにやけて気持ち悪い顔になりました。部屋読み推奨。