まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

アクセル・ワールド9 ―七千年の祈り―

  • ストーリー

再び《クロム・ディザスター》となり、《アッシュ・ローラー》を痛めつけていたアバターたちを瞬殺するハルユキ。
しかしその代償として、深部まで完全に《災禍の鎧》と融合してしまう。
そんな彼の前に立ちふさがったのは、最強の大盾を構える《緑の王》、《グリーン・グランデ》だった……。


遂に《災禍の鎧》編が完結。ううん、長かった。もちろんめちゃくちゃ面白かったけれど!
巻数的にはそうでもないんですけど、やっぱり1冊1冊にボリュームがあるのでより一層感じますね。


今回はいきなりバトルが熱かったです。まさに最初からクライマックス。
クロム・ディザスターとなったハルユキの圧倒的な強さ。禍々しさ。
負の力のおかげとはいえ、ISSキットの使用者たちをばったばったとなぎ倒すその姿は小気味良いものがあります。
そしてさらに、そんなハルユキをさらに止めうる最強クラスのデュエルアバターが登場し、テンションはMAXへ。
ISSキットなんていう安易なもので強化したわけではない、本当の強者同士の対決はやっぱり見応えがあって、迫力満点でした。
パウンドさんはいいキャラしてましたね。ストイックな戦い方が素敵です。まっすぐな性格も気持ちいいし、ライバルとして今後も出てきて欲しいですね。
緑の王は、もうこの人、どうやっても倒せる気がしないんですが。他のレベル9もこんな化物ばかりなんですか。
いつかまた戦うことになるのかもしれませんが、あまり敵に回したくはないキャラですね。
《ブレイン・バースト》の秘密も少し明かされました。とりあえず、この世界のために裏でせこせこ頑張る姿を思うと目頭が……くっ。


まさかまさかの新(?)ヒロイン登場。これはびびる。
アバター制のゲームの恐ろしさを垣間見ました。そうと知って思い返せば、フラグ立てまくってましたねハルユキさん。さすがハルユキさんや!
それにしてもこの可愛らしさ、先輩もそりゃあ焦ろうというものです。
なんだかんだで先輩とはしっかりイベントをこなしているのに、最近どうも影が薄めなんだよなあ。なんでかなあ。
ずっと表紙を彩り続けるメインヒロインとして、もっと押せ押せで行ってもらいたいですね。


因縁の敵との戦いは、緑の王たちとの戦いとはまた別の意味で手に汗握るものでした。
今まで振り回されてばかりだった《獣》に対抗し、それを乗り越えていくハルユキの精神力には感服。
色々あったけれど、《獣》とハルユキは意外にいいコンビだったのかもしれません。ハルユキには光よりも闇の方が似合うような気がするし。


大きな流れが一段落して、次の展開が気になるところです。
《加速研究会》との戦いが進むのでしょうか。それとも、《七王会議》で何か動きがあるのでしょうか。
リアルの方でも、主にラブ方面で、何かあるといいなあ。
とりあえず次の巻は短編集だそうですね。あの作品とのクロスオーバー短編も収録されるということで、楽しみです。


フーコさんの笑顔がめちゃくちゃ怖くて夢に出そうなんですが。