まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

ドS魔女の×××

ドS魔女の××× (このライトノベルがすごい!文庫)

ドS魔女の××× (このライトノベルがすごい!文庫)

  • ストーリー

人間でありながら魔界サキュバスに育てられた魔女・クレア。
悪魔になりたいという夢を叶える魔法の存在を知った彼女は、魔法を実行するために人間界の女子校へ潜入する。
その魔法とは、千人の処女を一斉に発情させるというもので……。


第2回このライトノベルがすごい!大賞<優秀賞>受賞作品。
事前からエロいエロいと聞いていましたが、予想以上にエロかったです。
これだけエロ押しなのに男キャラがひとりも出てこないというのはある意味凄いと思います。なんだこれ。


主人公の魔女・クレアがいきなり女子校に潜入し、900人以上を一気に発情させるところから物語は始まります。
てっきり少しづつやっていくのかと思ったのにあまりに大胆な展開。900人の嬌声で埋め尽くされる体育館とか何これ頭おかしい(褒め言葉)。
惜しむらくはこれだけ数がいても文章では結局数人しか描けないという点で、だから早くドラマCD化お願いします。先生……1000人のあえぎ声が、聴きたいです。
なぜか発情しなかった数人を残して、女子生徒たちはみんなウサギの耳に尻尾が生え、エロを求めてさまよい歩く“エロゾンビ”状態へ。
残ったのは麻子、怜奈、桃音、千尋。この4人を発情させようとするクレアと、封鎖された学校の中でエロゾンビに追われながら犯人を探す4人の対決がお話の主筋になっています。
それぞれ隠された性癖を持つ4人に次々と襲いかかるエロイベントの数々が凄い。
ただ裸が見えたとか、そんなのじゃなくて、直球でどシモネタをぶつけにきていました。潔い。でも冷静に考えて、12歳未満は見ちゃいけません、な感じ。
麻子の「角」には笑ってしまいました。いやー頭おかしい(褒め言葉)。
あと基本みんなノーパンですね。はい。もう好きにやっちゃってください。真にお仕置きペンペンされるべきは作者だと思います。
エロ以外の部分で特筆すべきことは(あるとするならば)、逃げ場のない校内でたくさんの敵から逃げ惑うというスリルでしょうか。
捕まったら殺されるゾンビに比べたらずっとましですけど、捕まったら絶頂させられるゾンビっていうのも結構なピンチですよね。まあこっちとしてはおいしいですけど。エロ百合! エロ百合!
4人の力を合わせて、エロゾンビたちの特徴を推測したり、犯人を追い詰める作戦を立てたりしていく様子は見ていて楽しかったです。


地の文はクレアの一人称なのですが、正直「あれ?」と思う部分が結構あるような気も。
ちょっと唐突で無理やりな展開があったり、突っ込みどころ満載の会話があったりして、違和感を感じることもありました。
まあ全部エロでぶっ飛んでいくんですけどね! この作品の場合は、もうそれだけでいいんだと思います。


いかにも「いい話だったなあ」みたいな終わり方で、逆に笑ってしまいました。すみません。
色々と(主にリビドーとか)爆発しまくっていてとにかく楽しい作品でした。
わりと一発ネタの雰囲気もありますけど、続きはあるのでしょうか。続刊でもまた1000人発情したりしたら伝説になると思いますが。楽しみにしてます。


イラストは〆鯖コハダさん。エロすぎず、エロくなさすぎず、絶妙なエロさと可愛さがマッチしたイラストでした。
もうなんか自分で言ってて意味が分からなくなってきました。そんなところもこの作品にぴったりだと思います。


「ムラムラするな」には噴きました。いいセンスだ。