斬光のバーンエルラⅣ
- 作者: 穂村元,千葉サドル
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2011/06/23
- メディア: 文庫
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- ストーリー
第一・第二王子を打倒し、最後の第三王子ギュレイの城下町へと足を踏み入れるレネたち。
捕らえられたエルーランたちを逃がそうと城に忍び込んだ一行だったが、そのとき、隣国ヨルクが侵攻してきたとの一報がはいる。
動揺するレネたちの前に現れたのは、かつての姿を取り戻したレネの母、レニアだった……。
王子たちを殴ってまわるファンタジー、なんと最終巻。
内容的にはもうちょっと続いても良かったんじゃないかとも思いますが、とりあえず決着がつきました。
多少詰め込み気味で、話が飛び飛びになっていたような気がしますけど、ストーリーをまとめる方が優先と考えればまあ仕方ないのかなあとも。
これで終わりということで、今まで登場したキャラが一堂に会します。
個人的に嬉しかったのはやはりシャルの再登場ですね。
前巻であれだけ切ない別れを果たしたわりにはあっという間の再会だったけれど、シャルがいないまま終わるわけにはいかないものね。
最後だけあって、ヨルクとの戦いはなかなかど派手に決めてくれました。
大砲の列に剣ひとつで突っ込んでばきばきなぎ倒すレネの姿が爽快です。
エルーランも魔力で大活躍。剣と魔法で兵器に立ち向かうのは昔ながらのロマンですよね。
最後の力はみんなから……というのも、ちょっと恥ずかしいくらいベタだけれど、だからこそ熱い。
王道的な展開をまっすぐ突き進むこの作品の魅力が溢れた戦いだったと思います。
気になる恋愛方面ですが、まあそうなるよね。
戦いの連続だったからしょうがないですけど、もうちょっとニヤニヤのラブコメが見たかったなあ。
ティナの独り勝ちで終わらせてしまうのはもったいないと思います。
もっと、シャルを初めとした他のヒロインとのあれこれも期待していたのだけれど。
まあまだ決まったわけじゃありません。これからもさらなるレネ争奪戦が繰り広げられていくのです。
きっと最終的にはシャルが勝ってくれるんだ、なんて、淡い妄想を抱いてもバチは当たりませんよね。
色々ありましたが、最後はきちんと締めてくれました。
レネたちはもとより、デュランとミーガンや、ジャックスの幸せもきちんと描いてくれたのが嬉しいですね。
この先の旅が見られないのは残念ですが、きっといつまでも彼ららしく、誰かを殴って世界をまわっていくのだろうと思います。
楽しい作品でした。次回作も楽しみです。
え、レニアエンド? それは流石にちょっと……。