まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ(2)

  • ストーリー

なぜか聖リリアナ学園の生徒会に入ることになってしまった秋人。
その初日の会議で提案されたのは、秋人にべったりの秋子のブラコンっぷりを改善することだった。
妹と一緒にいる時間を減らすため、日替わりで役員3人の家へ家庭訪問することになった秋人だが……。


今回も軽快な会話ギャグがぽんぽん飛び交っていて、楽しく読めました。
それぞれのヒロインの好感度を丁寧にまんべんなく上げていこうとする秋人さん。
こんなにもアクの強いヒロインばかり揃っているというのに、よくもまあここまで。
一見押されているようでいて、実は無意識ながら優位に立っているところがポイントです。なんという天然ジゴロ。恐ろしい子


表紙にも抜擢されたアナスタシアさんは相変わらず体張ってます。具体的には下ネタとかね。
普段のバリバリの毒舌もいいけれど、不意打ちされて真っ赤になるところがなんとも可愛らしい。
冗談で流したものの、一応告白も済ませていることだし、期待度という面では一番ではないでしょうか。
1巻でどこまでも破天荒だった会長は、意外な一面を披露してくれました。
これもギャップ萌えにつながるのかな。個人的には、ちょっと普段との差が激しすぎてどうも。いつもこうだったらいいのに。
銀兵衛はある意味、この3人の中では最も秋人に近いところにいますけど、友達という間柄が邪魔をしてなかなか先に進めないジレンマがありますね。
アナスタシアや会長みたいに異性としての攻めを見せていかないと。噛み砕いて言えばもっとエロく!


それぞれヒロインたちが頑張る中、彼女たちに圧倒的な壁として立ちはだかるのが妹・秋子。
いやもう、めちゃくちゃ可愛いですね。ブラコンを前面に押し出した妹がこんなに可愛いなんて知りませんでした。
みんなにおちょくられて怒ったり、秋人にあっさりだまされて喜んだり、行動がいちいち魅力的。
他のヒロインに比べて喜怒哀楽がはっきりしているのが強みですね。こりゃ勝てないわ。
何より秋人もシスコンだし。本人は否定してますけど、いやいや、君は間違いなくシスコンです。
これまでも怪しいところがありましたけど、今回で確定しました。
そうでなければ「仕事」であんなことしませんよ。シスコンの中でもかなりハイレベルの方のシスコンですよ。
もうこのまま妹ルートを突っ走っちゃえばいいんじゃないかな。お幸せにね!


それにしてもストーリーが進みません。2冊終わってもまだこれといった事件が起きていない。
面白いことは確かなんですけど、やっぱり薄味に感じてしまいます。
次の巻が出たときに内容を思い出すのに苦労しそうですね。今回もそうだったんですけど。
そろそろ大きな動きが欲しいところですが、予告では何やら起こりそうな気配があるので、楽しみに待ちたいと思います。


MF文庫の巻末にファンタジア文庫の広告が載っている。確かにこれは新感覚。