まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

機巧少女は傷つかない5 Facing "King's Singer"

  • ストーリー

自動人形の祭典を明日に控えて華やぐ機巧都市リヴァプール
雷真は硝子の命令で、学院の教授でもある人形師・イオネラ・エリアーデに接触することに。
実は雷真と同い年の少女だったエリアーデ教授は、夜々を自分に譲るよう、あの手この手で雷真に迫ってくるのだが……。


まだまだヒロイン増加中、ということで表紙には2人の女の子。
片方が天才・イオネラ、そしてもう片方が、今回のストーリーの鍵を握る自動人形・エヴァンジェリンです。
毎回のように新ヒロインが登場しているというのに、ここにきてまだ、魅力的なヒロインが出てくるのだから侮れませんね。
イオの初登場は全裸に白衣です。痴女は夜々の専売特許だったはずじゃないのか! 冷静に考えるとメインヒロインが痴女ってのもどうなんだという話だけどな!
夜々ほどではないにしろ強気で、それでいてやわらかく雷真に迫るイオ。
雷真とは同い年ですけど、ちょっと背伸びしたお姉さんタイプというところでしょうか。
雷真はどう見ても年上好きですから、もしかしたら夜々たちにとって、硝子に次ぐ強敵になるかもしれません。


そんなわけで、夜々はいつも通りの嫉妬の嵐。夜々のターンはいつになったら来てくれるのでしょう。
まあ彼女の場合はちょっとそっちに傾いたら速攻ゴールインに持ち込んでしまいそうだし、なんだかんだで嫉妬している夜々が一番可愛いような気もするのでこれはこれでいいのだけれど、流石にちょっと可哀想です。
バトルでは活躍しているんですけどねえ。
シャルやフレイも……バトルでは活躍しているんですけどねえ。アンリに至っては今回「も」ほとんど登場しなかったし。
ああ、いろりと小紫は登場場面が少ないながらも印象が強かったですね。流石は<雪月花>といったところですか。
雷真は新キャラ攻略ばかりに精を出してないで、もっと攻略済みキャラに優しくなってもいいと思うんです。
まあこれだけヒロインたちを放っておいても好感度が落ちないところが雷真の凄いところでもあるんですが。


今回の立ちはだかったのは色々な意味でずいぶんと大きな敵でした。
今までにない強大な力に苦戦する雷真たち、そして見せつけられる、ラスボス(暫定)・マグナスとの差。
どう考えても小手先の技で勝てるような相手ではありません。
あまりに大きすぎる壁を前にして、それでも雷真は諦めずにあがき続けます。
諦めなければ見えてくる道もある。得られるものもある。何より、共に歩く仲間がいる。
そうやって、少しずつだけれど前に進んでいく彼を見ていると、自然に胸が熱くなってくるんですよね。
頑張れ雷真。でもちょっとは休め。とりあえず退院するまで。
あと夜会ね。そろそろ再開してくれるのかと思ったら中断期間って。そろそろちゃんとした人形試合が見たいです。


ふと思う。もうロキがヒロインでいいんじゃないかな。