まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

本日の騎士ミロク7

本日の騎士ミロク7 (富士見ファンタジア文庫)

本日の騎士ミロク7 (富士見ファンタジア文庫)

  • ストーリー

大会議に向かう途中で陰謀に巻き込まれ、二人きりで敵国ツッキーニを彷徨うことになったミロクとジュジュ。
雪山で遭難しかけた二人だったが、小さな村に救われてなんとか一命を取り留める。
気のいい村人たちに感謝しながらも、ジュジュは何やら思うところがあるようで……。


ミロクジュジュのコンビが赤目隊の面々と離れ離れに。
来た来た、来ました恋愛モード! ラブの匂いがするのですよ!
このふたり、お互いこれ以上ないくらい想い合ってるのになかなかそっち方面が進展しないのでじれったく思っていたんですよね。
あくまで仲間という域を出ていなくて、もしかしてこのまま終わってしまうんじゃないかと心配していたのですが、杞憂だったようです。


姫という力を失い、ふさぎ込むジュジュがちょっと新鮮。
普段はめったに弱いところを見せない強いお姫様でも、やっぱりまだまだ若い女の子なんですよね。
つい心細くなって、弱音が漏れてしまったということなのでしょう。
もしかしたらそれは、相手がミロクだったからで、他の人の前では見せない彼女の一面だったのかもしれません。
そんなジュジュに対して、戦うくらいしか能がないミロクには、そばにいて話を聞いてやることくらいしかできないけれど。
でも孤独なお姫様にとっては、いつもそばにいるというそれだけのことが、何よりも大切なことなのだと思います。
一緒にいるだけでお互いに勇気が出てくる、そんな関係がとても素敵です。
もちろん赤目隊の仲間たちはみんな、そういう絆で結ばれていますけど、このふたりには特に強くそれを感じますね。
ああもうほんと、早くくっついてしまえばいいのになあ!
ふたりきりだからって恥ずかしい約束交わしたりなんかしていちゃいちゃしやがってからに、頬がゆるんじゃうじゃないですか!
直接的な描写はほとんどないけれど、姫と護衛の騎士という距離からは一歩近づいたような気がします。
これからさらなるニヤニヤに期待が持てそうですね。大事なところでヘタレなミロクがどこまで頑張れるかが勝負かな。


ストーリー自体はそれほど進みませんでしたが、最後に大きな動きがありました。
いよいよ後半戦突入ということで今まで以上の戦いが予想されますが、赤目隊らしく、マイペースにユニークに突き進んでいってもらいたいですね。
ミロクとジュジュの恋愛は当然ながら、今回登場したオーリャたちレジスタンスや、シェンランの動きも気になるところ。
ますます広がりを見せる物語から目が離せません。次も楽しみです。


表紙の雪ビスマルクに癒されました。ぬいぐるみ化とかどうですか?