まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

電波女と青春男(7)

電波女と青春男(7) (電撃文庫)

電波女と青春男(7) (電撃文庫)

  • ストーリー

エリオと共にゲームをしながら、平行世界の自分に思いを馳せる真。
宇宙のどこかに別の地球があって、そこにはやっぱり真やエリオたちがいて、同じような毎日を過ごしていて。
もしその真が、前川さんやリュウシさんやエリオと、人生を共に歩むことになったのなら……。


前川さんエンド、リュウシさんエンド、エリオエンド、バッドエンド、遠い遠い未来、そして女々たんエンド。
にわ君の妄想による未来の可能性がたくさん描かれた短編集のような作りの1冊でした。
それにしてもにわ君の妄想力が卓越しすぎていて困る。特にエリオエンドが凄い。
お付き合いとか結婚とか、そういうのをすっ飛ばして一気に老後に行っちゃってます。
ひ孫との戯れを想像してニヤニヤできるって、それもう一種の特殊能力なんじゃないかな。


前川さん、リュウシさんエンドは破壊力が強すぎました。誰かこの頬の緩みを止めてくれ!
本当にバカップルというか、変態カップルを描くのが好きなんですね入間先生。
平然とそんな妄想をこなしちゃうにわ君は楽勝で変態の域に達しちゃってます。というか自分の妄想の中でも順調に変態なんですね。いいぞもっとやれ。
楽しい楽しい妄想ですが、その中に、エリオの姿はありません。前川さんエンドにはリュウシさん、リュウシさんエンドには前川さんは、登場してきません。もちろん女々さんも。
誰かを選ぶということはつまりそういうことで、仕方がないことではあるのですが、今みんなで過ごしている楽しさを考えると、やっぱり一抹の淋しさを感じずにはいられません。
人は移り変わってゆくものだけれど、せめて今の関係性くらいは、できるだけ長く続いてくれるといいなあと思うのでした。


さて、そんなところでおすすめしたいのがなぜか老後のエリオエンド。
やっぱりなあ。エリオがいないと淋しいし、幸せの極致みたいな感じがします。前川さんやリュウシさんとも仲良くやってたみたいだし。
あんまり変わっていないけれど少しだけ落ち着いた雰囲気のエリオおばあちゃんが素敵でした。いい夫婦ではないですか。ひ孫さんもとても可愛らしい。
なんというか、今のにわ君が周りの関係を保つなら、エリオの存在は欠かせないような気がします。*1エリオがいれば大丈夫。ね?


せーしゅん女さんが友達一同と遊びに行くという快挙を達成。妄想じゃなくて事実です。
リュウシさんとはまだギクシャク気味ですけど、一緒にカラオケで歌うまでになってました。ずいぶん遠いところまで来たものだと思います。
前川さんも含め、だんだんと仲を深め合っていけるといいなあ。
それほど実現不可能な夢でもないでしょう。お助け人のモテまくり青春男さんもいるものね。


いい話で終わるのかと思いきや、最後にまた驚きが待ち受けていました。一体どういうことなんだ。
ああ、続きが気になります。次巻も楽しみ。


女々たんエンド? いつもと同じです。

*1:もちろん個人的な希望も入っていますが