まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

暴走少女と妄想少年

暴走少女と妄想少年 (このライトノベルがすごい!文庫)

暴走少女と妄想少年 (このライトノベルがすごい!文庫)

  • ストーリー

高校入学式の朝。沖田善一は門の上から飛び降りてきた少女にいきなり鎖骨を折られてしまう。
明華武瑠と名乗った少女はひどく暴力的かつ暴言ばかりだったが、その美貌に惹かれた善一は彼女と友達になることに。
武瑠の家にお邪魔した善一は、彼女の姉・利美から、武瑠の友達作りの手伝いを頼まれるが……。


第1回『このライトノベルがすごい!』大賞優秀賞受賞作品。
事前に数名の方から聞いていたとおり、とても読みやすい作品でした。
今までに読み慣れている感じのラブコメですね。


上のストーリーにも書いたとおり、ヒロインが出てきて早々主人公の鎖骨を折ります。なんじゃそりゃ。
いくらなんでもそんな子を好きになるのかなと思わなくもないですが、まあ、美少女ならねえ……。
暴力的といっても性格が悪いわけではないし、善一の気持ちも分かります。うん、美少女なら仕方ない。
まあしかしこの武瑠、とにかく言葉遣いがお下品でございます。
主人公に対する二人称が「お前」もしくは「ウンコ」ですからね。ピンナップにさえその台詞を載せている始末。これはひどい
でも美少女。特に物を食べているときの顔は女子クラスメイトさえ見惚れる笑顔、だそうです。動物みたいですね。
こういうのもギャップ萌えですか? まあなんにせよ美少女だもんね(そればっかり)。
いえ、美少女というだけではなくて、本当はとてもまっすぐないい子なんですよ。魅力的だと思います。


序盤こそ唐突な展開続きで首をかしげる場面もありましたが、読み終わってみるといい話でした。
友達なんて面倒だと言って誰も寄せ付けなかった武瑠が次第に心を開いていく過程には胸が温かくなります。
善一と昂太の妄想溢れるやりとりも良かったです。どうしようもない変態っぷりが素敵。悪友っていいものですよね。
教室の真ん中で胸の大きさについて議論するのはどうかと思うがな!
あと利美さん。ええと、彼女がラスボスってことでいいんですよね? ね?


気軽に読めるわりにしっかりとしたストーリーがあって良かったと思います。
続きも気になる。次巻が楽しみですね。