まだまだペンキぬりたて

ライトノベルの感想

ラノベ人気投票『好きラノ』 - 2018年下期に投票します

lightnovel.jp
投票しまーす。
今回は新作があまり読めていなかったのと、どうしても投票したい既存作があったので新規:既存=8:2で。



●新規
『七つの魔剣が支配する』【18下期ラノベ投票/9784048939645】
『彼女のL』【18下期ラノベ投票/9784047352308】
『公園で高校生達が遊ぶだけ 』【18下期ラノベ投票/9784065130414】
『死神に育てられた少女は漆黒の剣を胸に抱くI』【18下期ラノベ投票/9784865543711】
『異セカイ系』【18下期ラノベ投票/9784065125557】

ここまでは 2018年面白かった新作ライトノベル10選 - まだまだペンキぬりたて で紹介したのでコメント割愛。


『お前ら、おひとり様の俺のこと好きすぎだろ。』【18下期ラノベ投票/9784040728186】
お前ら、おひとり様の俺のこと好きすぎだろ。 (ファンタジア文庫)
感想→『お前ら、おひとり様の俺のこと好きすぎだろ。』感想 - まだまだペンキぬりたて
ぼっち×リア充のラブコメは最近結構目にするのですが、その中でも特にグッと来た一作でした。極端なぼっちではない、でもできれば1人でいたい、そんなちょっとリアルな主人公像がいい。


『僕は君に爆弾を仕掛けたい。』【18下期ラノベ投票/9784041073346】
僕は君に爆弾を仕掛けたい。 (角川スニーカー文庫)
感想→『僕は君に爆弾を仕掛けたい。』感想 - まだまだペンキぬりたて
あの高木敦史先生がスニーカー文庫に帰ってきた! しかも学園日常ミステリーだ! とくれば推さないわけにはいかないのだ! マジで続刊待ってます。


『ラストラウンド・アーサーズ クズアーサーと外道マーリン』【18下期ラノベ投票/9784040728292】
ラストラウンド・アーサーズ クズアーサーと外道マーリン (ファンタジア文庫)
感想→『ラストラウンド・アーサーズ クズアーサーと外道マーリン』感想 - まだまだペンキぬりたて
アーサー王伝説という鉄板のネタを武器にしつつ、しっかりと熱いバトルアクションを魅せてくれる。羊太郎先生の確かな力量を改めて感じた新作。


●既存
小説の神様 あなたを読む物語(下)』【18下期ラノベ投票/9784065131411】
小説の神様 あなたを読む物語(下) (講談社タイガ)
感想 上巻→『小説の神様 あなたを読む物語(上)』感想 - まだまだペンキぬりたて
   下巻→『小説の神様 あなたを読む物語(下)』感想 - まだまだペンキぬりたて
いや、これは入れざるを得ないでしょう。本当に。心の底から。すべての人に読んでほしい小説です。


『生徒会の周年 碧陽学園生徒会黙示録9』【18下期ラノベ投票/9784040727622】
生徒会の周年 碧陽学園生徒会黙示録9 (ファンタジア文庫)
感想→『生徒会の周年 碧陽学園生徒会黙示録9』感想 - まだまだペンキぬりたて
くりむ会長が喋ってるのを見ただけでなんだか泣けてしまったので。



以上、投票まで。本日の生徒会、終了!(謎のポーズ)

『ロクでなし魔術講師と禁忌教典13』感想

ロクでなし魔術講師と禁忌教典13 (ファンタジア文庫)

ストーリー
それは突然にやってきた。後期学期がスタートし、学院が浮き足立つ中、リィエルが教室で倒れてしまう。病名、『エーテル乖離症』――。『Project:Revive Life』の産物であるリィエルに訪れた寿命。その治療のため、方々手を尽くして残った一縷の望みは、特務分室の持つ極秘資料だが――。新室長・サイラス=シュマッハから交換条件として言い渡されたのは、女王陛下暗殺を企てた逆賊アルベルトの討伐で!? 「外道に堕ちたってんなら……やつをぶん殴るのは俺の役目だ」その偶然は運命の悪戯か。リィエルの命を救うため、そしてアルベルトの真意を問いただすため、愚者のグレンは帰還する!

グレン vs アルベルト! 最高の相棒であり好敵手でもある男との真っ向勝負! こんなん熱くならないわけがないじゃん!
かなり強いのにやたらかませ感溢れる新キャラ達の華麗なる登場と退場ぶり(笑)といい、少年マンガもかくやの王道ストーリー展開が素晴らしかったです。
ワケがあったとはいえさすがに無茶しすぎでしょ、と思えたアルベルトの行動の裏にあった真の理由もしっかりラストで回収されて、ははぁ参りました(平伏)といった感じである。


突然倒れたリィエルの命を人質に取られ、アルベルト討伐という恐るべき任務に駆り出されることとなったグレン。
任務に同行するのは、どうにも胡散臭い新生特務分室の面々……。そもそも、アルベルトが女王暗殺未遂というのもおかしな話だし、どこもかしこもなんだか気に入らない流れなんだけれども、他ならぬリィエルのために従わざるを得ないのが辛い。
新生特務分室の新室長・サイラスと、その子飼いの3人がまた嫌な奴らなんだ!
模擬戦という名目のもと、やる気のないグレンを引っ張り出して、自分たちの力を一方的に見せつけていい気になっていくやり方なんか反吐が出るし、それぞれの固有魔術はそりゃあ大したもんなのかもしれないけれども、それ以前に人としてわりとクズすぎる。とっととやられてしまえ……と思っていたら、我らがアルベルトさんが秒でやってくれました(爆)。


アルベルトは本当にいいキャラクターですね。初登場時はそれなりにデキるグレンの元相棒、くらいの造形だったと思うんですが、巻を追うごとに彼の真の凄さが見えてきて、今やセリカに迫るんじゃないかと思えるほど無敵感があるキャラになりました。
そんな超一流の化物を相手取り、才能で遥かに劣るグレンがどこまで戦えるのか。グレンだからこそ避けることのできるアルベルトの弾、アルベルトだからこそ読めるグレンの手管、互いに手の内を知り尽くした相棒との手の読み合いと裏のかき合いが実に熱かったです。
それから、今回もイヴがいい所を持っていきましたねー! 学院に来てからというもの、物語上でのイヴの扱いがかなり良くなった気がします(笑)。この人なんだかんだでやっぱり格好いいんですわ。ヒロイン力もどんどん高まっておりますし、負けてられませんよシスティーナさん!
事件がひとつ片付いた一方で広がってゆく帝国の闇。そちらも気になるといえば気になるものの、そろそろ明るい話が読みたい気分だなあというところで、次は「ちょっと賑やかな学園もの」とのこと! これは楽しみ! ラブコメってくれるかなあ?


「ひめ」と魔女の過去編も読みたいのう。

『弱キャラ友崎くん Lv.6.5』感想

弱キャラ友崎くん Lv.6.5 (ガガガ文庫)

ストーリー
あの日、彼女はまだ完璧じゃなかった。
あの日、彼女は人前で初めて泣いた。
あの日、彼女はすべてを振り切るスピードが欲しかった。
あの日、彼女は――……。
日南、菊池さん、みみみ、優鈴――。少女たちのあの日の想いが、ここに紐解かれる。6巻と7巻をつなぐ“彼女”の気持ちも……? 「弱キャラ友崎くん」の世界がさらに色づく、珠玉の短編集。

シリーズ初の短編集。6巻の引きがアレだったので、「ここにきて短編集なのかよぉー!」と悶絶しました。このタイミングで語りたかったことがある……と説明はされていましたが、さすがにドSすぎるでしょう!
しかしそれはそれとして、日南や菊池さん、そして誰より、みみみの視点から描かれる、過去のお話や本編の裏話などなど、どれも興味深いエピソードでした。中でもやっぱりみみみの短編が格別でしたね! ほんと、みみみはヒロインとしても主人公としても魅力的な女の子ですよ。


第1話は中学生時代の日南の初彼氏(!)との出会いと別れを描いたお話。
いやあ、日南のことは常々「怖い」だとか「腹黒」だとか「ラスボス」だとか言ってきたけれども、中二の時点でこれかよ!
日南を射止めたつもりで舞い上がって、実際は手の平で転がされている先輩……正直不憫である。まあ日南のお相手を務めるには役者不足だったということで。
しかし思春期真っ盛りのはずの時期にこの冷めた視線。日南が男に惚れるようなことは、果たしてあるのでしょうかね?


第7話はみみみが友崎やたまちゃんの成長ぶりに戸惑い、新たな気持ちで一歩を踏み出すお話。
今回はこの短編が一番好きでした。表向きは常に明るくて朗らかな彼女が秘めた年相応の悩みと、それを振り切ってからのスポーツ少女らしい清々しさ。これぞ青春! といった気持ちのいい一話でしたね。
ラストの日南との一騎打ち! 日南には何かと負けっぱなしだったみみみの最後の一華! そりゃもうここは、みみみを応援せざるを得ないというものでしょう。
しかし日南は、完璧すぎるが故に、どこに行ってもラスボスキャラになってしまうよね……損な役回りのヒロインである(苦笑)。


そして第10話。前巻の「あの一言」の後のみみみの姿を描く掌編に悶絶。
ぐわー! かーわーいーいーんーじゃーーー!!!
あんだけ飄々とした風に爆弾放り投げといて内心バクバクとか、それはズルいでしょみみみさん! こんなん好きになっちゃうじゃん!
7巻へのさらなる期待が高まりまくったところで今回はお開き。ともかく早いところ次を! 次をよろしくお願いします!!


優鈴と中村のバカップルぶり、最初は微笑ましかったけれども最近ちょっとイラッとしてきました(笑)。